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我が家にはハリネズミがいます。名前は針太郎。

実はコイツ、以前に務めていた会社の同僚が拾ったハリネズミなんです。

そもそも日本に野生のハリネズミは(一部を除いて)いないんですが、東京のど真ん中で彼は拾われました。

なんでも小学生に蹴っ飛ばされていたとか、なんとか。

軽い気持ちで買っただれかが、捨てたのかもしれません。一応警察と保健所には届け出はしたのですが、結局そのまま我が家の子になりました。

 

で、そんな針太郎も我が家にきて3年。拾ったときはまだ子供でしたが、それでももう3歳半くらい?

最近、寝た状態から起き上がれなかったり、歩いていて倒れてしまうようになりました。

ハリネズミの歩行障害といえば、思いつくのはWHS(ハリネズミふらつき症候群)という病気。

徐々に後肢から全身が麻痺していくという病気で、未だに原因も治療法も見つかっていないそうです。

 

私も真っ先にWHSを疑ったのですが、WHSの場合治療法もないし、そもそも小さな動物を病院に連れて行くのを躊躇っていました。

ハリネズミやウサギなど、犬猫以外のペットって診てくれる動物病院が少ないんですよね。それに小さな動物なので、病院まで連れて行くだけでも大きなストレスになりかねないですし。

診断はしてもらっても、治療はなかなか難しい・・ということも多くありました。だったら動物の生活の質(QOL)を高めてやって、最後まで自宅で看取るというのも一つの考えだと思います。

 

しかし針太郎、ここ2週間はあまり餌にも手を付けない日が続きました。体重は500g→385gまで減少。体力が落ちたのか更にふらつくようになってしまいました。

これはマズイと思い、針太郎を拾ったときに診て貰った病院に連れて行きました。東京豊島区にある「みわエキゾチック動物病院」というところです。

自宅からは電車に乗って1時間とかなり遠いのですが、「エキゾチック」という名の通り、犬猫以外の動物を専門に診てくれる病院です。

 

飼い主への問診の後、実際に診て貰いました。

やはり専門だけあってハリネズミでも怯まず診てくれました。

 

レントゲンを撮って貰ったところ

・骨折や大きな腫瘍などは見当たらず

・しかし小さい腫瘍や、ヘルニアなんかはレントゲンに写らないので否定は出来ない

・腎臓が少し強く写っているのが気になる

・消化器系にガスが溜まっているみたい

 

との診断。

もっと精密に検査するのであれば、血液検査やMRIという手もあるそうですが、それには麻酔が必要とのこと。

麻酔は小さな動物だとリスクが大きいので、今回は鎮痛消炎剤と栄養剤の点滴をしてもらいました。

それと鎮痛消炎剤・整腸剤の飲み薬をいただきました。

 

それから食欲不振への対処で、「ダックスープ」と呼ばれる流動食の作り方も教えて貰いました。

とりあえず食欲不振への対処両方を優先で・・・という方針ですね。

 

ハリネズミの寿命は3年〜6年くらいと結構幅がありますが、3歳となると高齢の域になるようです。

またWHSはもっと若い個体に好発するらしいので、ちょっと考えにくいとのこと。

なので歩行障害についても老化ということも考えられる・・・と。

 

 

さて今回、すぐに解決とはいきませんでしたが、驚いたのは動物医療の進歩です。

 

レントゲンの撮影もスムーズでしたし、点滴もしてもらえました。

飲み薬も出してもらいました。粉末で、ちゃんと1回ごとに分包されてるのですが、これがまた鼻息で飛んでしまいそうな少量なのです。

麻酔というリスクはあるものの、血液検査やMRIという方法があるというのも、心強いところ。

 

ここ十数年で街中の動物病院は急増しましたが、医療レベルはピンキリだと思います。

病気になってから慌てて探すのではなく、予め評判の良い病院を見つけておくのは大事だと思いました。

 

 

とりあえず針太郎ですが、流動食もなかなか食べてくれなかったのでシリンジを使って強制給餌。

その後は味を覚えたのか、ちょくちょく食べてはくれているようです。

 

この後どう転ぶかは分かりませんが、よくなってくれるといいな。

 

 

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